四条通りを歩いていると、さすがは京都の中心地だけあって非常に賑やかです。

人や乗り物の多さで喧噪に飲まれる事もあるのですが、そんな中ひっそりとした小さな路(みち)が現れます。

今回紹介する「膏薬辻子(こうやくのずし)」は周りの雰囲気とは明らかに異質で、そこを横切ると思わず二度見してしまうような佇まいです。


膏薬辻子ってどこにあるの?



ざっくり見ると↓



膏薬辻子は四条通り沿いにあり、四条烏丸と四条堀川の間にある小さな辻子になります。

四条通りを歩いた事がある方は、横切った事があるのではないでしょうか。また実際に歩いた事があるのではないでしょうか。

名前に「膏薬」と付いているので薬に関係あるのかと思いきや、薬とは関係ありません。

昔、平将門が討ち首になった際、その怨念によって全国で天変地異が起こりました。その時「空也上人(くうやしょうにん)」という方が供養を行い見事怨念が静まったのですが、それに関係しているらしく「空也供養(くうやくよう)」が訛って「こうやく」と呼ばれる事になったそうです。


辻子って何?

そして「辻子」の方ですが、よく似た言葉に「路地」があります。

辻子と路地の違いは、
通り抜けられる路→辻子
行き止まり(どん突き)になっている路→路地
という事で、通り抜けられる路なのに俗称で「〇〇路地」と呼ばれている所も結構あり、そういう所は正式には路地ではなく辻子になります。


膏薬の辻子ってどんな所?


膏薬の辻子の町名は新釜座町(しんかまんざちょう)と言い、住居やお店が並んでいる所になります。

それほど大きくなく、こっちの入り口から向こうの入り口まで歩いて1分かそれくらいでたどり着けるくらいの規模になります。

お店は雑貨屋さんや甘味屋さん、工房やお宿があり、住居共に石畳の地面に瓦屋根の和建築で統一されています。





町内独自で様々なルールを設け、美化運動や景観の維持に努めています。

だから四条通りを歩いていて膏薬辻子を横切る際、思わず二度見してしまい、そして思わず立ち入りたくなるのですね。









終わりに

膏薬辻子は非常に短い路になり、一応「京都 観光」のカテゴリーに入れましたが、それの為にわざわざ目指すというものではありません。

四条通りという場所柄、そこを利用する方も多いと思うので、お近くに来た際に立ち寄ってみてはいかがでしょう。
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